Webシステムは、ITシステムの一種です。
ITシステムはコンピューターを使って、人間の作業を効率化するためのものです。
例えば、「営業支援システム」と呼ばれるものであれば、企業の営業担当の方が、日々、どんな商品がいくつ売れたのかをシステムに入力したりします。
そうすると、売り上げの計算なんかもコンピューターが自動でやってくれたり、他の営業メンバーに、自分の売り上げをネットワーク経由で報告できたりします。
ITシステムは、人々の作業を手伝ってくれるのですね。
ただ、「ITシステム」と一口に言っても、色々な種類のシステムがあります。

ITシステムって、どんな種類があるの?
主に、以下の2種類があると意識すると、理解がしやすいのではないかと思います。
- Webシステム
- その他のアプリケーション(クライアントアプリケーション)
上記の細かい定義は置いておいて、例えば、先ほど少しお話した「営業支援システム」で言うと、「自分の売り上げを入力して、合計してくれる」なんていうのは、別にネットワークに接続していなくても良いわけです。
自分のコンピューターの中にデータを保存して、それを少しずつ加算していくプログラムが「自分のコンピューターの中に」あれば良いですね。
そういうのは、「クライアントアプリケーション」などと呼ばれる、自分のコンピューターの中だけで動くプログラムを作れば良いです。
実は、「クライアントアプリケーション」にも、外のコンピューターと通信するような機能を持たせられるのですが、それは、狭い意味での「Webシステム」には当たらないことが多いです。
もちろん「外のコンピューターと通信する」というのは「Webシステム」の得意技ですから、そういう機能が必要なときは、Webシステムが用いられることが多いです。
たとえば、上記の営業支援システムの例で言うと、「自分の売り上げのデータを、他の営業の人たちからも見えるようにする」という機能を作るためには、ネットワーク経由で、他の営業の人たちからもデータが閲覧できるような仕組みを考えなければいけません。
そうなってくると、Webシステムとしてシステムを作った方が良いでしょう。

結局、Webシステムって何?
覚え方としては、狭い意味での「Webシステム」とは、「Webブラウザを使って、利用するシステム」と考えて良いでしょう。
「Webブラウザ」に関しては、以前、「【初心者向けに解説】ウェブブラウザって何?」という記事の中で解説をしました。
その記事には、「Webブラウザ」と「Webサーバー」がやり取りをすることで、普段僕たちが快適にウェブサイトを閲覧できている、ということを書いています。
この仕組みを、システムにも利用するのが、Webシステムです。
「Webシステムを作る」とはどういうことかというと、つまるところ、
「Webサーバーを作る」
ということです。

ここでいう「作る」とは、「プログラムを書いて、Webサーバーの中に置いておく」と考えて良いでしょう。
一度その「Webサーバー」を作ってしまえば、上記の記事で解説しているように、そのコンピューターは「Webブラウザ」とやり取りをできるようになります。
「Webブラウザ」なんていうのは、世の中の人々が使っているほとんどのコンピューター端末に入っているソフトですから、その「Webサーバー」の中のデータは、世界中の人たちから閲覧できるようになります。
そして、その「Webサーバー」に便利なプログラムやソフトウェアを入れておけば、そのソフトは、みんなが使えるようになります。
先ほどの「営業支援システム」の例で言うと、そのWebサーバーに、営業の売り上げデータを入れておけば、色々な人にその売り上げデータを共有できるようになります。
え? 売り上げデータが世界中の人から見れちゃったら、ダメじゃない?
上記のような疑問を持たれた方もいるかもしれません。
これはごもっともな疑問です。
企業が使うシステムにおいて、「世界中の人からデータが見える」というのは、非常に危険な状況です。
そのために、通常、Webシステムには、ログインするためのパスワードが設定されていたりします。
例えば、皆さんが親しみがあるWebシステムとしては、以下のようなものがありますが、どれもログインパスワードが設定されていますね。
- AmazonのWebショッピングサイト
- 楽天トラベルの旅行予約システム
- GmailやYahoo! Mail
- 銀行サイトでの口座残高照会サービス
そういう風にして、システムにアクセスできる人に制限をかけて、見せてはいけない情報は、見せないようにしているのです。
また、企業内で使うシステムだと、「そもそもインターネット」に繋がないという選択肢もあります。
インターネットのような世界中に繋がっているネットワークを使うのではなく、狭い範囲のネットワークを、その企業独自で作るのです。
これに関しては、詳細な説明はここでは割愛させて頂きます。

まとめ
- Webシステムとは、「Webブラウザから閲覧・操作するシステム」
- 「Webシステムを作る」とは「Webサーバーを作る」こと
- Webシステムのデータは、「Webサーバー」の中にある
- システムの利用者は、Webブラウザを使って、Webサーバーから受信したデータを閲覧することができる
大まかな説明ですが、お役に立てば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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