Blogger上に投稿していた記事がGoogleによって勝手に削除されるということが起こったため、同じ状況に陥る方を少しでも減らすため、記事を書こうと思います。
起こった現象
このブログ自体はWordpress上に書いているのですが、妻がBloggerを用いて別のブログを書いています。
今朝、妻のブログに関して、Googleからこんなメールが届きました:
投稿「Japanese Folktale Review- Urashima Taro」を削除しました
Blogger をご利用いただきありがとうございます。
ご存知のこととは存じますが、Blogger のコミュニティ ガイドライン
(https://blogger.com/go/contentpolicy)では、Blogger で許可されるコンテンツ
と禁止されているコンテンツについて概説されています。Blogger では、お客様の「
Japanese Folktale Review- Urashima Taro」というタイトルの投稿について審査の
必要があるとの報告を受けました。審査の結果、当該の投稿は Blogger のガイドラ
インに違反していると判断し、削除いたしました(旧 URL:http://latoya.lingual-ninja.com/2020/03/japanese-folktale-review-urashima-taro.html)。
お客様のブログ投稿が削除された理由
この投稿のコンテンツが、マルウェアとウイルスに関する Blogger のポリシー
に違反していることが判明いたしました。本メールに記載されているリンクからコミ
ュニティ ガイドラインのページにアクセスし、詳細をご確認ください。これ以外にも違反が判明した場合、お客様のブログが停止されることもございま
すので、お客様のブログのすべての投稿が Blogger の基準に準拠していることを確
認されることをおすすめいたします。詳しくは、以下のリソースをご覧ください。
利用規約:
https://www.blogger.com/go/terms
Blogger コミュニティ ガイドライン:https://blogger.com/go/contentpolicy
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Blogger チーム
「ガイドラインに違反している記事があったため、削除した」という内容です。
さらに、この一通だけでなく、12通のメールが届きました。

削除報告のメールが、連続で届いています。
実際に妻のブログを見ると、確かに連絡を受けた12記事が、全て消えています。
Bloggerの管理画面からもきれいさっぱり消滅しているため、もう復元はできないものと思われます。
原因
記事内のリンクの向き先変更
原因は分かっており、
「記事内のリンクのURLを変更した」
ということが原因で、削除が行われた可能性が高いです。
というのも、今朝、この12記事に対して私の方で更新を行ったのです。
妻のブログは滅多に更新が行われないため、タイミング的に、これが原因とみて間違いないと思います。
この12記事はどれも、妻が、僕のWebサイトのコンテンツを紹介してくれている記事です。
僕のWebサイトでは、日本昔話から日本語を学べるコンテンツを用意しており、「桃太郎」「浦島太郎」などの昔話を英語や日本語で読めるようにしています:

妻のブログ内では、それぞれの昔話に対する感想と共に、僕のWebサイトへのリンクが張られていました。
ただ、先日、日本昔話のWebサイトの引っ越しを行い、サイトのサブドメインを変更しました。
- 変更前: z-apps.lingual-ninja.com
- 変更後: www.lingual-ninja.com
日本昔話サイトの引っ越し自体は3か月ほど前に完了されており、その時点で変更前URLから変更後URLへのリダイレクトの設定も、DNSの方に入れています。
上記の変更に伴い、今朝、妻のブログに設置されていた、日本昔話ページへのリンクURLも、新しいURLに変更を行いました。
(別に変更しなくてもリダイレクトされるため、妻のブログ記事内のリンクの向き先は必ずしも変更しなくても良いのですが、リダイレクトを挟むことによる初期ロードの遅れなどを考え、念のため向き先を新しいURLに変更することにしました。)
その変更を、今朝、12個の記事に対して行ったのとほぼ同じタイミングで、Googleから上記のメールが届き、記事が削除されています。
また、日本昔話サイトを紹介しているのも関わらず、削除されずに生き残った記事が1記事だけあるのですが、その記事に対しては、今朝更新を行っていませんでした。(最初から新しいURLを向き先として記事を書いていたため)
生き残った記事:
1記事だけ生き残ったことから考えても、「URLの向き先を変更したことが、今回の削除の原因となった」と考えて、間違いないと思います。
また、12個の記事のリンクの向き先を変更したのとほぼ同時に、12件の記事削除が行われていることから、人間によって目視で確認や審査を行ったわけでなく、プログラムによって自動で判定が行われ、記事の削除が実行されたのだと思います。
もし、自動判定でいきなり記事自体が削除されるのではなく、「記事の削除はされないが、一時的に非公開にされる」や、「記事の編集中に、リンクのURLを変更して登録しようとすると、入力チェックで怒られる」などの対応であればよかったのですが、今回は問答無用で記事自体を削除されてしまったため、復元はできなそうです…
おそらく、悪意のあるサイトへの誘導とみなされた
サイトの引っ越しに伴うURL変更を行こと自体は、特に問題のあるオペレーションではないと考えているのですが、おそらく、悪意を持って同じようなオペレーションをする人が多いため、違反とみなされたのだと思います。
たとえば、「ECサイトへのリンクを張ったブログ記事を書き、アクセスがある程度集まった時点でECサイトへのリンクを偽物のサイトに向け、ログインID・パスワードを盗む」ということを行う輩がいるのでしょう…
フィッシング詐欺というやつですね…
ただ、今回は、リダイレクト設定済みの、同一のページに対する2つのURLの間での向き先変更のため、「記事削除」までされる案件ではないように思うのですが… Bloggerのプログラムの判定条件では、そこまで詳細には見ていないのでしょう…
無料ブログを使うことの危うさ
さて、もしBloggerが有料のサービスであれば、これは大事(おおごと)です。
お客様のデータを、誤った判断によって勝手に削除してしまったのですから、下手したらGoogleが訴えられる案件かと思います。
ただ、Bloggerは無料サービスであり、別に妻や僕がGoogleにサーバー代を払っているわけではありません。
どちらかと言うと私たちは、Googleのサーバーを、金も払わずに無料で使わせてもらっている立場とも言えます。
Google側の判断で記事を削除することが規約上も特に問題ないからこそ、今回の記事の削除が行われたということでしょう。
そう考えると、無料ブログにコンテンツをアップロードし続けることは、かなり危ういことのように思えてきます。
記事内のリンクが古くなって、新しいURLに変更することなんて、普通に行われることだと思います。
それを行ったぐらいで記事が丸ごと削除されてしまうのでは、危なっかしくて記事を書けない人も多いかと思います…笑
有料のサーバーにWordpressをインストールして運営しているブログであれば、記事内のリンクのURLの向き先を変えたところで、全く何の問題もありません。
ただ、無料ブログのような、他人が作ったプラットフォーム上にコンテンツを置かせてもらっている状態だと、プラットフォームを運営している側の裁量によって、コンテンツの削除や、アカウント自体の削除が行われる恐れもあります。
今回の件の以前にも、妻がBloggerにあげていた画像が、全て何の前触れもなく消えたことがありました。
(これに関しては、Googleからメールも何も届かなかったため、単純にBloggerのバグだったのかもしれませんが…)
今回の僕の妻のブログ記事ぐらいであれば、収益性はほぼないので、削除されたところであまり問題ではありませんが、もし、本業としてブログを書いているような人が、大きな収益を上げているブログ記事を削除されたら、とても困る場合もあるでしょう。
そしてこれは、無料ブログに限ったことではなく、今流行っているYouTubeなどでも言えることだと思います。
一生懸命たくさんの動画を作って収益化したとしても、運営者側の裁量次第で、動画が削除されたり、アカウントが停止される危険性は、常に付きまといます。
SNSにしたって、他人が運営しているWebサービスである以上、一生懸命育てたSNSのアカウントが凍結されることだってあるかもしれません。
やはり、もし金銭的・技術的に可能なのであれば、Web上のコンテンツは、他人のプラットフォーム上に置くのではなく、自身で管理しているサーバー上に蓄積していきたいものです。
ただ、YouTubeのような既存の巨大なプラットフォームを、個人で一から開発して運営するのは実質無理でしょうから、やはり既存のプラットフォーマーに依存しなければいけない場面も、あるのだとは思います。
少なくともブログであれば、サーバーを借りてWordpressを入れるだけですから、無料ブログでなく、自分でサーバーを用意するのが良さそうですね。
他人が運営しているプラットフォームに依存することの危うさを感じた一件でした。
皆さんがWeb上にコンテンツを上げていくときのヒントになれば幸いです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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